ディアボロの練習を始める前に簡単にディアボロの解説をしましょう。

ディアボロはおわんの底が二つくっついたような形をしており、二本のハンドスティックと呼ばれる、先に糸のついた棒を使うことで色々な動きをすることができるジャグリングの道具のひとつです。

発祥は中国の遊び道具といわれていますが、今では世界中に愛好者が増え、遊びだけでなくスポーツやパフォーマンスの道具としても人気があります。

ディアボロは両手にハンドスティックを持ち、ディアボロのくびれた部分(ベアリング)を糸の上に載せ、強く回転をかけることで色々な技を行うことができます。
ここでいくつかの基本的な技を紹介しますが、ぜひ続けて色々な技を習得してください。

それではディアボロの使い方の説明を始めましょう!
●構える


ディアボロはこまのように回転をかけて色々な技を行います。
しっかりとした回転がかかっているほど安定し、技もかけやすくなります。

はじめにディアボロに回転をかけるところから始めてみましょう。

まずは構えから。

二本のハンドスティックを左右の手に一本ずつ持ち、腰下のあたりでハンドスティックの先(糸がついているほう)が前になるように構えます。立ち方は自分が立ちやすいように。

ハンドスティックを持つ部分は自由で構わないのですが、スティックのまんなかあたりが自然で使いやすいのではないかと思います。使っているうちに自分に合った位置がわかるので自由に調節してください。

体の前に糸がぶらんとしている形になるので、その糸の上にディアボロの「くびれ」が重なるように置きます。
ディアボロの向きはおわんが自分の手前と向こう側にある形(横に転がる状態)になっていると思います。

そこで少しだけハンドスティックを持ち上げて、ディアボロを床から離してください。

この時ハンドスティックの先が腰くらいの高さにあるのがちょうどよい糸の長さになります。

ディアボロを少し持ち上げたとき腕が胸の高さにあれば糸は長すぎますし、少しかがんでしまう状態では短すぎます。
そういう時は適当な長さに糸を調節してください。
●転がしてみる


糸が調節できたらハンドスティックを横に動かしてディアボロを転がしてみましょう。

まず、自分の体の右前方へディアボロを置きます。
なお、ここでは右利きの人がディアボロを反時計回りに回すこととして解説をします。
右利きの人は反時計回りに、左利きの人は時計回りにディアボロを回転させると練習がしやすいでしょう。

ディアボロを置いたら、そこからハンドスティックを右から左へゆっくりと地面と平行にして動かします。
手の動きに合わせてディアボロが左にコロコロと転がっていると思います。

この時、腕を動かす動きが速すぎるとディアボロにしっかりと回転がかかりません。
またハンドスティックが地面から高すぎてディアボロが宙に浮いていてもいけません。
右から左へ、はじめから終わりまでたっぷりと地面と接し、十分に転がるようにします。

右から左にディアボロを転がしたら、回転している状態のままハンドスティックを少し持ち上げてください。

するとディアボロが回転したまま床から離れた状態になっていると思います。
このようにディアボロを地面から離し、しっかりと回転している状態を作ることがディアボロ習得の第一歩になります。
●回転をかける


次のステップは回転の維持、つまりディアボロを浮かしたままさらに強い回転をかけられるようにします。

コマの回転が速いほど倒れにくく長く回り続けるのと同じように、ディアボロも回転が速いほど安定し、扱いやすくなります。
はじめはなかなかうまくいかないかもしれませんが、続けることで少しずつ体が覚えていきますよ。

それでは練習してみましょう。

ディアボロに回転をかけるのは両手に持ったハンドスティックを上下させることで行います。
右、左、右と順にスティックを上下させてください。

ただし、回転をかける動きをするのは右手のみ!(左利きの人は左手)

右手を引き上げるときに強い力をディアボロに与え、逆に左手を上げるときはなるべく力が伝わらないようにします。
そうすることで一定の方向に力が加わりつづけ、回転速度が上がっていきます。

注意するポイントは地面をしっかりと転がし、ある程度回転がかかっている状態から回転をかけ始めること。
地面を転がすことと持ち上げてから回転をかける動作をしっかり区別し、一つ一つ確実に行うことが大切です。

またしっかりと地面を転がすことでディアボロの方向もぶれにくく、一定になりやすいですよ。

目標は10秒間以上、立ち位置を変えないで回転を続けられること!

回転は目にも止まらぬ速さまで加速できます