小平ジャグリング倶楽部
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■埼玉県川越市 自衛隊ボランティア会

2008/12/6(土)

場所 = 埼玉県川越市 埼玉育児院

出演時間と回数 =10時から12時まで

出演:クラウンラビット(堤)

 陸上自衛隊の朝霞駐屯地で夏のお祭りに呼んでもらいました。 それがきっかけで、今回、川越の児童福祉施設にボランティアに自衛隊として行くので、協力してもらえないだろうかと言うことで、快諾し、行ってきました。

 朝5時に起きて、支度をし、6時には家を出て、7時半に和光市駅に着きました。うっ・・・眠い。 自衛隊からみんなでバスに乗って移動するという事で、とりあえず、自衛隊の方へ行きました。 車で迎えに来てくれた隊員に、道すがら、色々話が聞けました。私に話した事だから別に秘密にしなくてもいい話だと思います。

 今、日米協定に基づき、アメリカの兵隊が日本に合同練習ということで相当数来てるそうです。 朝霞駐屯地だけでも、1000名の米兵が来ているそうです。日本に来た米兵の方から日本の孤児院へボランティアに行きたいと申し出があり、今回、川越の方に行く事になったそうです。 アメリカ軍では、ボランティアに行くと、ポイントが付くそうで、昇格に有利に働くそうです。 米兵20名(女性が1名)、自衛隊員30名(女性が4名くらいいたかな)、あと私が1名(私は民間人と呼ばれていました)、総勢51名です。バスで移動です。バスで30分くらいかな。

 日本には孤児院と言うものはありません。児童福祉施設と言うそうです。 今回行ったところは、約60名の2歳から18歳の子供達がいるところです。ほとんどの子供が親からの虐待で、親元を離れている子供達。1名だけ捨てられた子供がいるそうです。もちろん、その子がどの子か分かりません。聞く気もありませんが。

 施設に着いてみたら、2階建ての、住宅展示場のような、結構、立派な家が4棟建ってます。(2棟は施設の外の住宅の中にあるそうです。) 他に食堂、学習室、心理室とか建物があります。 施設に着いて、施設のスタッフらしき人に、「何か探しに着たんですか?」と第一声に言われました。ダウジングを知っていたみたいです。 まあそれは置いといて、と。

 早速、みんな準備を始めます。グランドがありそこに自衛隊員は、ダルマ落しとかボール投げとかの遊具をセットしてます。一部の米兵は楽器の演奏の準備。 園長が挨拶に来ました。外見が宮崎 駿さんにそっくりでした。 私も、着替えて、ウサギに変身です。準備終わって、グランドに向かいます。

 自衛隊員や米兵もみんな私服です。子供達と楽しそうに遊んでます。 そこへ私が行って、早速、バルーンを作り始めると、みんな、「ちょうだい、ちょうだい」と言い寄って来ます。一人で何個も欲しがる子もいました。 年齢の小さな子が来ると、必ず、上の子は、その小さな子を優先させてくれました。そういうのを見ると、私も嬉しくなるので、どんどんサービスしてバルーンをいっぱい作ってあげます。

 外で1時間遊んだ後は、食堂に入り、まず、米兵の4名による吹奏楽。トランペット2、チューバ1、サックス1だったかな。クリスマスソングを数曲演奏してました。 その後、私の出番です。 シェーカーカップ、新聞バランスから入り、リンキングリング、ロープマジック3連発、と続けました。 そしてバルーンのテクニックとバルーンのマジックを織り交ぜて演じます。

 反応もすごく良かったです。 子供達は元気です。 終わって道具を片付けていて、触られたくない物も容赦なく、触ってきます。「見るな」と言っても隙を見つけてタネを見ようとします。 小学校や幼稚園に呼ばれた時となんら変わりません。 たかだか、2時間程度で、子供達の心の傷など分かるはずがありません。たぶん、ここの施設が、子供達にすごく良い環境を提供しているのではないでしょうか?

 私が終わった後は、自衛隊有志の寸劇でした。 不良が、高校生のアベックに言いがかりを付けている所に、エックスマン(?)、ライダーマン(チョイスが微妙です。口が人間の片手がカギ爪の結構弱かった、仮面ライダーでしたね。)、キューティハニー(女性隊員が恥ずかしそうに演じてました)等々が現われ、「喧嘩やいじめはダメだぞ。」と言って不良を諭す。・・・・・そんな内容です。衣装や仮面も手作り感いっぱいでした。 失笑をかいながらも一生懸命演じている様が、微笑ましかったです。 最後に隊長が、 「自衛隊はこれよりも10倍くらい楽しいとこです。皆さんも大きくなって、その気になったら、是非自衛隊に来てください。ただ、その時にはもう私はいないと思いますけど。」 そんな事を言ってました。

 それはいいとして。 6〜7才位の1人の女の子がやけに私にくっついてきます。作ってあげたバルーンをずっと持ってます。食堂でのショーの時には、一番前に座って食い入るように見てました。笑いを誘う部分では、かわいい笑顔でこたえてくれてました。 終わって、寸劇を見てたら、その子が「名前教えて」と言ってきます。 「クラウン・ラビット、クラウンはピエロ、ラビットはウサギね。」 「ウサギのピエロか。」 「見たまんまだけどね」

 全てが終わって、全員で記念写真。私は一番中央に座らされました。 結局、私は施設で着替える時間がなく、ウサギのまま、バスに乗り込みます。バスに向かう私に、「こっち向いて」とこえかけて来ました。 私は「また、私を呼んでね」と手を振ります。 その子は、私達がバスに乗って動き出しても、施設の出口で数名の子供達と、ずっと見送ってくれてました。(あー、なんか、私は後ろ髪ひかれてるみたいです。) 私に経済的余裕があったら、子供を1〜2人引き取りたいと思ってます。私は、血って気にしません。ホントそんな気にさせる依頼でした。

 事務所に帰り、他の自衛隊員からも、お礼を何度も言われ、「勉強になりました」と言われました。 隊長からは「子供達もすごく喜んでいたようで、ホント助かります。」と。

 今まで、私は、普通のお祭りや小学校などの他、障害者の学校、働く障害者施設のお祭り、ダウン症の子の集まり、などに呼ばれてパフォーマンスをしてきましたが、今回、児童福祉施設に行って、色々、思い巡らす機会に恵まれました。こんな事がないとなかなか思いが行き届きません。帰ってから児童福祉施設や里親制度について色々調べてみました。 短い時間でも子供達に楽しい時間を与えられるなら、時間の許す限り、色んなところに行きたいな、と思いを新たにしました。